このページは2009年01月13日に更新されました
SHOUTcast放送開始までの手順
はじめに
0 SHOUTcast放送の基礎知識
1 ネットラジオで使うマイクの選び方
2 放送に必要なソフトの導入1
「Winampのインストール」
3 放送に必要なソフトの導入2
「edcastのインストールと日本語化」
4 放送に必要なソフトの導入3
「SHOUTcast server v1.6.0b1」
5 設定を簡単に行えるようにテキストエディタ「Terapad」を導入しよう
6 放送設定をしよう1
(SHOUTcast serverの設定)
7 放送設定をしよう2
(Winampの設定とLameの導入)
8 放送設定をしよう3
(edcast DSPの設定)
9 ポートとポート開放について
10 ポート開放方法&参考リンク
11 テスト放送をしてみよう
12 SHOUTcast編 よくある質問
補足ページ
聴取者向け-SHOUTcast放送の聴き方-
SHOUTcastDSPを使用する場合 その1
SHOUTcastDSPを使用する場合 その2
「ダイナミックDNS」で
オリジナルの放送用アドレスを作ろう

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0.SHOUTcast放送の基礎知識

SHOUTcastの特徴とここでの解説について
 Livedoorねとらじらじろぐなどの企業運営のインターネットラジオサービスは、共用の音声配信サーバーと強力な回線を使うことで、多くのリスナーに接続させることができますが、放送は番組表に公開され、サービスの利用規約に違反すればアクセス規制を受けることもあります。

 SHOUTcastでは、個人のパソコンを音声配信サーバーとして稼動し、リスナーからの接続を直接受け入れて音声を配信します。放送を非公開設定にすれば、放送用アドレスを教えた特定の人にだけ聞かせることが可能であり、当然、外部の利用規約が適用されることもありません。SHOUTcastの特徴は、非公開で利用規約に縛られず、自由な放送が可能な、インターネットラジオ放送方法であることです。

 SHOUTcastと一口に言っても様々な使い方があります。最新のSHOUTcastサーバーソフトを用いれば、音声だけでなく映像配信も可能で、また、Livedoorねとらじと同様に、SHOUTcastの番組表に放送名を掲載する不特定多数への公開放送をすることもできます。しかしここでは、『非公開で、タイムラグの少ない音声配信』を目的とした、放送方法についての解説を掲載します。


0-1.接続方法と放送に必要な回線速度について

 LivedoorねとらじとSHOUTcastでは、音声を配信するための接続方法と聴取可能人数に違いがあります。

Livedoorねとらじの接続方法=間接接続
 Livedoorねとらじでは、放送者は既存の音声配信サーバーに接続して音声データを送信します。リスナー側は、その音声配信サーバーに接続し、Livedoorねとらじの回線で音声データを受信する間接接続となります。よって、配信に必要な上り方向のインターネット回線速度はLivedoorねとらじサーバーに接続するための【配信する音質(kbps) ×1 】です。

 Livedoorねとらじでは、回線がダイヤルアップやISDNでも、一つの放送に最大で2000人の接続が可能であり、基本的にポート開放の必要はありません。

SHOUTcastの接続方法=直接接続
 SHOUTcastでは、放送者のパソコンを音声配信サーバーとして稼動させ、リスナー側は放送者のパソコンに直接接続します。そして、一人一人の接続者に対して、それぞれに音声データを配信することになります。よって、配信に必要な上り方向のインターネット回線速度は【配信する音質(Kbps)×聴取人数 】となります。

 SHOUTcastでは、放送聴取可能な人数は、使用しているインターネット回線の上り速度に比例し、配信する音質に反比例します。また、ファイアーウォールやモデム・ルーターのポート開放が必要で、放送用ソフトの設定も含め、Livedoorねとらじに比べると、放送開始までに、パソコン初心者の方には難しく感じる作業がいくつかあるといえるでしょう。


配信音質とビットレートの関係
 【Bitrate=ビットレート】とは1秒間に送受信できるデータ量(ビット数)を表し、音声データを送信するときに、1秒あたりどのくらいのデータ量にするかといった表現です。

 SHOUTcastの音声配信ではビットレートを大きくすると音質は向上しますが、上り回線の負荷が大きくなり聴取可能人数は減ります。ビットレートを小さくすると聴取可能人数は増えますが、音質が下がります。単位は[kbps](キロビット・パー・セコンド)で、インターネット回線の速度(●●Mbpsなど)と同じ単位です。

0-2.SHOUTcast利用上の注意点
 SHOUTcastを利用する放送は、自宅のパソコンを音声配信サーバーとして使用して直接接続させる方式で外部サービスを利用するわけではありませんので、利用規約に縛られたり監視されることもありません、また放送聴取用URLを伝えた特定の人にだけに聞かせる事が可能であり、秘密性と自由度の高い放送を行うことが可能です。

 ただし、自由度の高さは同時に危険性の高さも意味しています。例えば、放送内容や発言によってトラブルが生じ、脅迫などの被害を受けたとしても相手のアクセスログその他、違法性を立証する証拠となるものは全て自分で保全しておかなければなりません。規約やローカルルールが存在しないSHOUTcastでは、放送者にとっても聴取者にとっても快適な放送を行うためには、お互いの協力が不可欠でしょう。また、自由だから違法行為が許される訳では絶対にありませんし、放送内容に端を発するトラブルが発生した場合、放送者が自分では悪い事をしていないと思っていても、責任が降りかかり、社会的に不利益を被る可能性もあるのです。

 インターネット掲示板に犯罪予告をして逮捕されたりする人がいるのが最も分かりやすい例ですが、楽しく情報交換をしたり、交流することができるネットサービスも、使い方次第で、ともすると人を傷つける結果になってしまったり、法律に罰せられることになってしまいます。

 SHOUTcastも同様に、放送者の使い方によって、楽しいインターネットラジオとなるか、人を不快にさせる迷惑行為になるかが決まるのです。その点を注意していただき、多くの人が気持ち良く楽しむためのツールの一つとして、当SHOUTcast放送方法解説をご利用いただければ幸いです。

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